福音新聞No.5

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福音新聞No.5

かつて、イスラエルの国にソロモンという王様がいました。
彼は、当時の高級木材をふんだんに使って造られた豪華な宮殿に住んでおり、普段飲み物を飲むために使う食器類は全て純金でできていました。それでも、それは彼の途方もない豊かさのほんの一部に過ぎませんでした。
彼はその富と地位を使って、思いのままに好きなことができたのです。
また、彼にはすばらしい知恵もありました。動物や植物についても精通しており、どんな難事件の裁判でも的確にさばく判断力もありました。
一言で言えば、彼は現代の多くの人たちが「金持ちになりたい」・「好きなことを思う存分楽しみたい」・「高い学歴を持って安定した仕事に就きたい」と思って、努力して追い求めているあらゆるものを、すでに持っていたのです。
ですから、それらの物を得ていたソロモンが最後に何と言ったのかということは、みなさまにとっても他人事ではありません。
彼はこう言ったのです。

伝道者の書1章2節

空の空。すべては空。

伝道者の書 2章16節

事実、知恵のある者も愚かな者も、いつまでも記憶されることはない。
日がたつと、一切は忘れられてしまう。なぜ、知恵のある者は愚かな者とともに死ぬのか。

人は誰でも必ず死ななければなりません。
そして死ぬ時には、全ての物を置いて行かなければならないのです。
そのことを考えた時に、ソロモンは自分のような王様も、他の者も最後には何も違いがないことに気が付いたのです。
それを知った彼の結論は、全て空っぽで意味がないということでした。

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